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「産業教育140年記念式典」を挙行しました

  明治16(1883)年に「農学校通則」、明治17(1884)年に「商業学校通則」が制定されて以来、2024年は140年に当たります。 
 
 11月11日、産業教育140年を記念して式典を挙行し、産業教育に特に功労のある個人及び団体を「産業教育140年記念産業教育功労者」として表彰し、式典後には専門学科等の生徒による、産業界等と連携した学びなど、地域産業の発展に向けた取組の発表を行いました。

 例年表彰を行っている公益財団法人産業教育振興中央会からの「御下賜金記念産業教育功労者」の表彰伝達式も、本式典の中で行いました。

 式典には受賞者約50名、産業教育振興会会員の企業・専門高等学校の関係者、中学校・高等学校教職員、高等学校代表生徒など、約180名が出席し、厳かに行われました。

開式行事の後、岡山県産業教育振興会 梶谷俊介 会長が挨拶しました
続いて、中村正芳 岡山県教育委員会教育長が挨拶します。

 主催者の挨拶が終わり、表彰に移ります。
 産業教育に関する学科を設置する学校に永く在職し、特に功労のあった方や産業教育に関係のある方で特に功労のあった方を表彰します。

本県の産業教育功労者の方々のお名前が呼ばれていきます。
名前を呼ばれた方はその場に立ち上がります。
産業教育功労者を代表して、上田 康信さんが賞状及び記念品を受け取ります。

 続いて、民間篤志の方で産業教育の振興に関し、特に功労のあった方の表彰を行います。

岡山県産業教育振興会 前会長 服部 恭一郎さんに賞状と記念品が贈られました。

 さらに、県内の産業界に関係ある団体で、産業教育の振興に多大な貢献のあった4つの団体に感謝状を贈呈しました。

「RSK山陽放送株式会社」
「一般社団法人 岡山経済同友会」
「一般財団法人 岡山県青少年財団」
「公益財団法人 日本教育公務員弘済会 岡山支部」

 続いて、「令和6年度 御下賜金記念産業教育功労者」の表彰伝達が行われました。

受賞者を代表して、文谷 元信さんが賞状と記念品を受け取りました。
表彰に続いて、来賓の伊原木知事などが祝辞を述べました。
受賞者を代表して、安井 盛さんが謝辞を述べました。

 産業教育140年記念式典が閉会しました。


 休憩のあとは、それぞれの学科を代表して、生徒による発表が行われました。生徒たちが日頃どのような学びを実践しているのか、産業界等と連携した学びや最先端の設備等を活用した学びなど、特色ある取組が紹介されました。

◆農業

農業学科を代表して、岡山県立高松農業高等学校の生徒が発表しました。
今年、岡山県で行われた全国植樹祭でも農業学科は大活躍しました!

 学科の概要説明が終わると、高松農業高校での取組について、発表がありました。

高松農業高校の発表タイトルは『地域資源の活用 「クサギ」の効能と活用に関する研究 』です。

 「くさぎの菜」を現代社会で利活用できないだろうかと、地域の方に話を聞いて活用方法を検討したことや、マウスの投与試験を行うなど効能を検証したことなどが紹介されました💻

◆工業 

工業学科を代表して、岡山県立笠岡工業高等学校の生徒が発表しました。
笠岡工業高校の発表タイトルは『ドローンで海を守る ~陸から空へ~』です。

 笠岡市からの依頼を受けて、アマモ場の再生事業に取り組んでいます。事業を進めるにあたり、校内だけの会社を設立して、作業を分担して、取り組み、多くの失敗と成功を経験したことを発表しました📋

◆商業

 商業学科を代表して、岡山県立岡山南高等学校の生徒が発表しました。

岡山南高校の発表タイトルは『持続の鍵は収益化』です。

 「自校のあるプロジェクトでは、採算が悪くなり、事業の継続が難しくなっている。そのために、収益を生み出す仕組みが必要では」との仮説を立てて、取組が始まりました。校内の商品開発を行っている取組の原価率を調べたり、既存事業の収益をあげるために、企業への聞き取りや商談を行ったことなどが紹介されました。身振り、手振りを交えた動きのあるプレゼンで、引き込まれるような発表でした✨

◆家庭

 家庭学科を代表して、岡山県立岡山南高等学校の生徒が発表しました。

岡山南高校の発表タイトルは『家庭科での学び』です。

 最先端機器を使って、専門性を高めていることや、保育園や特別支援学校との交流を行うなど、色々な人と関わりながら学んでいることが紹介されました。実験・実習を中心に科学的に学んだり、人間の発達や心理などを学んだりしながら、高度な資格取得にも挑戦し、レベルアップを目指します。

◆看護

 看護学科を代表して、岡山県立倉敷中央高等学校の生徒が発表しました。

倉敷中央高校の発表タイトルは『岡山県看護教育の取り組みと実践』です。

 ハイブリットシュミレータ等、医療の最先端設備を活用し、心電図や呼吸音などを測定する実習を通じて、看護の実践力を高めています。

県内の看護学科を有する高校の交流会が毎年行われ、
地域医療の課題解決に向けた取組等が紹介されました。

◆情報

情報学科を代表して、岡山県立玉野光南高等学校の生徒が発表しました。
 玉野光南高校の発表タイトルは『玉野市と連携した「健康ゲーム」体験会の実施』です。

 玉野市内でも高齢化が進んでいるという課題に対して、健康寿命を延ばすために、高齢者に親しんでもらえる健康ゲーム体験会を実施したいと考えました。健康ゲームを高齢者に体験してもらいましたが、実際にやってみると課題がたくさんあることを実感したといいます。その中で、高齢者と交流を図れたことや、開催するごとに健康ゲーム体験会の内容を改善できたことなど手応えも感じたことが発表されました。

◆福祉

福祉学科を代表して、岡山県立倉敷中央高等学校の生徒が発表しました。
倉敷中央高校の発表タイトルは『福祉教育の実践』です。

 最先端の設備で学びながら、介護の技術を競うコンテストへの出場を目指したり、生徒体験発表会を経験したりして、福祉や介護の知識や技術を高めていることが紹介されました。また、学校周辺の小学生や高齢者との交流などをとおして、コミュニケーション技術を高めることが出来ることも魅力だと発表していました。

◆総合

総合学科を代表して、岡山県立備前緑陽高等学校の生徒が発表しました。
備前緑陽高校の発表タイトルは『防災カードゲームを作ろう』です。

 防災意識を高めてもらいたいと企画されました。楽しみながら防災意識を高めてもらうために、カードゲームを考案しました。さっそく地域の小学生に体験してもらいましたが、ルールが難しいことがわかり、カルタを作成するなど試行錯誤をしていることを発表しました。

◆定時制・通信制

定時制・通信制の高校を代表して、倉敷市立工業高等学校の生徒が発表しました。
倉敷市立工業高校の発表タイトルは『県下唯一の定時制工業高校として』です。

 自校では、少人数クラスできめ細かく指導してもらっていることや、生徒のニーズに合わせて、昼の時間を活用して、専門的な指導が受けられることなどが紹介されました。
 地域の幼稚園などの依頼を受けて、椅子を修理したり、子どもたちにものづくりについて、説明する機会があることなど、工業人として自信が持てる環境だということを発表しました。

 生徒のみなさんは、多くの出席者を前に、堂々と自分たちの学科の魅力や学科などの特色を生かした取組を発表していました😊✨


 岡山県産業教育振興会のWebページがオープンしました❗❗😲✨

 また、県教育委員会では、中学生に県立高等学校の魅力をわかりやすく伝えるため、情報サイト「おかやま県立高校情報ナビ」を開設しています。
 地域や学科、部活などによる検索機能や、各校の特徴をコンパクトにまとめた学校紹介ページなど、ぜひご覧ください。


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