【優良実践発表】徹底反復学習による学力向上の取組~学校ぐるみの実践を通して~

倉敷市立琴浦東小学校

令和元年度の優良実践普及事業で優良実践校に選出された実践を紹介します。『教育時報』令和2年8月号に掲載されました。


1 はじめに

 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常のひびきあり…」。
 琴浦東小学校の朝は、児童の元気な音読からスタートします。本校では、基礎学力の定着が十分でない児童が多く、学習状況に課題がありました。そこで、平成29年度の3学期から、「隂山メソッド」を取り入れた徹底反復学習の取組を始め、全教職員でベクトルをそろえ、学校ぐるみで学力向上の取組を行いました。

2 取組の概要

 火曜日から金曜日までの朝の15分間を徹底反復学習の時間に当てています。「スピード・テンポ・タイミング」を大切にして、児童の集中力を高めています。

音読の様子

【内容】
①音読=古典の名文等の音読・暗唱
②計算=百ます計算や百割計算など
③漢字=漢字プリントなど
 なお、本校では漢字指導は、5月の連休前後までに前倒しで行っています。
【ねらい】
①脳の活性化と集中力の育成
②盤石な基礎学力の育成
 特に、脳の高機能化を図り、児童の集中力を高めることに重点を置いて取り組んでいます。
【実施体制の構築】
①組織体制の整備
 学力向上コーディネーターを指名したり学力向上委員会を設けたりして、推進体制を整備しました。教材やテスト等もすべて学校全体で統一しました。
②管理職の見守り・支援
 毎朝、管理職が教室を見回るとともに、漢字の丸付けの際にはすべての教職員が教室に入り、支援しました。
③結果を数値で共有
 徹底反復学習で行う漢字の習得率や計算の通過率等、全教職員でデータを共有し、改善を図るようにしました。
④保護者や地域への啓発
 学校だよりや地域の集まりなどを通して、取組を紹介したり、保護者等を対象として隂山英男先生の講演会を実施したりして、啓発を図りました。

漢字の徹底反復学習

3 おわりに 

 「この学習を進めれば児童は必ず伸びる。みんなでそのことを信じて取り組もう」と、全教職員で共通理解をして取り組みました。その結果、児童の集中力と基礎学力を確実に高めることができました。
 これからも全教職員でベクトルをそろえ、学校ぐるみの実践を推進し、学力が伸びる学校づくりに努めていきたいと思います。


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