【優良実践発表】小中一貫教育の充実による学校づくり
新庄村立新庄中学校区(新庄小中学校)
令和元年度の優良実践普及事業で優良実践校に選出された実践を紹介します。
『教育時報』令和2年4月号に掲載されました。
1 はじめに
新庄小中学校は、昨年4月に「小中一貫教育校」として開校しました。現在、児童・生徒数61名ですが、新庄村は1小1中です。未来の新庄村に貢献できる担い手を「小中一貫教育」、「学校運営協議会」を通して地域とともに育成しています。
2 取組の概要
(1)小中「相互乗り入れ授業」
学力向上、きめ細やかな指導、高学年の複式授業解消、滑らかな接続を目的として「相互乗り入れ授業」を行っています。全ての教職員に小中での兼務をかけて中学校教員の専門性を生かし、6年生の算数・外国語をはじめ多くの教科で中学校から小学校へ乗り入れ授業を行っています。児童は今まで以上に興味ある話に惹かれ、意欲や関心をもって授業に取り組むようになりました。また、小学校の担任の先生がTT(ティームティーチング)で入ることで個別指導もできるようになり、よりきめ細やかな指導が可能となりました。中学校になっても同じ先生に教えてもらえることで安心感にもつながっています。
また、思考ツールや最新のICT機器なども有効に活用し、学力向上を目指しています。
中学校の教員にとっては小学校教員の授業を見る機会が多くなり、丁寧な授業づくりについて学ぶことができるなどよい刺激になっています。
(2)「ふるさと新庄学」
特色ある教育の一つとして、小学校では生活科と総合的な学習の時間、中学校では総合的な学習の時間に「ふるさと新庄学」を行っています。ねらいは二つあります。一つ目は小中ともにふるさとを愛し誇りに思う気持ちを醸成すること、二つ目は小学校で地域の良さを知ったことを生かし、中学校での課題解決学習を通して探究的な学びへ、そして地域貢献活動へとつなげることです。
3 おわりに
子どもたちは学年が上がるにつれ、自分たちの役割も大きくなり、やりがいを感じることで自己肯定感も上がり、「よりよい学校づくり」をしていこうという意欲に満ちています。教職員も家庭・地域の方と手を携えてしっかりと支援していきたいです。