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【林野高校】県内県立高校初!「学校断熱改修ワークショップ」を行いました

 県立林野高等学校では、総合的な探究の時間をMDP(My Dream Project)と呼び、5分野15テーマに分かれて学んでいます。
 その中の一つ、自然グループ断熱チームでは令和4年度から学校断熱化への探究学習を進めてきました。
 3年目となる今年、ついに林野高校の1教室を断熱改修することになりました。
 東京都の株式会社エネルギーまちづくり社の支援のもと、全国6校の学校断熱プロジェクトに選ばれ、ワークショップを開催しました。

 10月26日、生徒約30人、担当教員、地元工務店の方などが参加して、校舎最上階(3階)の普通教室を舞台に作業が始まりました。
 
 断熱の効果が高く、他の教室と比較するため、角部屋ではない教室ということで、今回の教室が選ばれました。

 まず、作業内容ですが、林野高校の生徒が株式会社エネルギーまちづくり社や地元工務店の方からのアドバイスを受けて、次の作業を行っていきました。

なお、生徒に怪我がないように、地元工務店の方々が常に作業を見守ってくれていました。

①天井へ断熱材追加
・天井を剥がす際や取り付ける際の、ビスの抜き差しに使用する工具の使用方法は株式会社エネルギーまちづくり社や工務店の方から詳しい説明がありました。

・高所での作業となり危険なので、ヘルメットを着用して行いました。
天井の一部を剥がし、長い棒を使って天井一面に隙間なく断熱材を入れていきます。

②窓下の壁の断熱材追加

・内窓はYKK株式会社が特注し、事前に工務店が設置済みです。

・内窓を設置したことにより、せり出したサッシの下に、板状の断熱材を設置します。
・断熱材と枠の隙間には綿上の断熱材を詰めていきます。
・記念に断熱材に各々メッセージを書いていました😁(板で塞ぐと見えなくなる。)

ぴったり合うようにメジャーやL字スケールで測り、カッターで裁断していきます。

③窓下の壁を設置
・板の切断は危険なので、ここは、工務店の方にお任せします。

・木製の板に等間隔にビスが打てるよう、板のサイズを測って計算し、
印をつけた上で穴を開けていきます。
・板を壁に当て、高さを工具等で調整しながら、事前につけた穴にビスを工具で差し込み、木製の壁を設置します。

以上で作業終了です。

最後に作業の振り返りをします。

輪になって、作業をした感想を共有します。輪には生徒だけでなく、視察者も含めてその場にいた全員が参加して感想を言い合いました。

生徒からは「やってみると自分たちでもできた。」「楽しかった。」
「将来大工になりたい。」「一生忘れない経験ができた。」
などの感想が聞かれました。長時間でしたが、生徒は粘り強く、また楽しみながら、最後まで頑張りました。お疲れさまでした😉
 

(株)エネルギーまちづくり社の内山さんから、学校の断熱改修について次のような意義や必要性があると話がありました。

 ①校舎は全国的に同じ構造で建てられており、南に大きな窓が設置され、建築当時は断熱の考え方がなく、夏場や冬場が非常に厳しい環境にある。エアコンが効きにくい。
 ②令和4年度に学校環境衛生基準の改定により、教室の室温の基準(17℃~28℃)が見直され、その基準内の室温を保つ必要がある。
 ③学校は生徒や先生、保護者、卒業生、自治体、官公庁、地域住民と関係者(ステークホルダー)が多く、また利用したことがある人も多いので、そこを断熱改修することで多くの方に断熱の必要性を周知することができる。また、改修作業には多くの人を巻き込むことができる。
 ④多くの学校が避難場所に指定されており、災害時のレジリエンス向上のため、断熱改修は重要である。

みんなで記念撮影です📸✨

 生徒たちは、探究学習を通して全国でも珍しい取組を経験することができ ました。

 今後は、教室内外に5箇所設置してある温度計(東京大学がモニターしている)や分電盤に設置する電力計で断熱効果を検証していきます。
 また、林野高校独自の取組として、教室内に断熱方法がひと目で分かるポスターや、消費電力モニターを開発して、サスティナブルに次世代へつないでいく活動を行う予定とのことです。今後の活動も楽しみです😀
 林野高校総合的な探究の時間「MDP(My Dream Project)」に注目です✨


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